さかなの講釈

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オーディオオタクが実際に4年使って分かったWH-1000XM4の長所・短所と結論


Macとデザインの相性が抜群。

今回は、SONY WH1000XM4が購入からちょうど4年経過したので、長期的視点でレビューしてみたいと思います。
多くの人が褒めちぎっているので、短所から紹介します。

短所その1「快適度が低い」

普通になかなかの重さがあるので、1時間もしないうちに頭頂部が痛くなります。また、眼鏡を併用するとヘッドフォンの重さで眼鏡がずれます。
そして、めちゃくちゃ蒸れます。夏は論外です。冬でも、暖かい部屋だとすごい蒸れます。そのせいで、一時期皮膚が荒れました。使い終わったら、拭いた方が良いです。

短所その2「無線の時と有線のときの音が違いすぎる」

元々のシステムでかけているEQが、有線かつ電源オフのときだと無効になってしまうからだと思います。
「もし充電が切れてしまっても有線で使えるのが魅力的だな」と思って買いましたが、電源を入れずに有線で使うとあまり音質が良くないので、この使い方はしていません。

短所その2「外音取り込みは高性能ではない」

外音取り込みに切り替えても、外音はそこまでクリアではないです。JBLの半分の値段のワイヤレスイヤホンの方が、外音取り込みは優秀でした。

短所その3「アプリのイコライザがしょぼい」

比較的高価なワイヤレスオーディオはイコライザが10バンドくらいはあるのですが、(中にはパライコが使える変態仕様もあります)WH-1000XM4はなんとたったの5バンド + 低音調整 しかありません!! しょぼ!! 

「え? これだけ?」

イコライザをあまりいじらずにプレーンで使ってもらいたいのでしょうか。正直万人ウケする音ではないと思うのですが。
次に、音質について詳しく見ていきます。オーディオで一番大切なのは音質ですからね。これを忘れてはいけません。

邦楽「は」超得意

コブクロです。ちょっと最初の方を聞いただけで「おぉ」と思わず声が出てしまいました。ボーカルのフォーカスや楽器類の解像度が非常に高いです。決して高音でごまかしている感じがせず、全音域によく気が配られている音です。情報量の多さを確保しながらも良く整理されていて、日本人、というよりかはJpopに精通した人が作った音だと思います。値段相応の音は出ています。
次に、ちょっとハイテンポな曲も聞いてみます。

結束バンドは、アニソンの中でもミキシングの良さが評判です。
やはり僅かに「赤帯」を思わせるような音なんですよね。赤帯とは違って全く張り付いてはこないですが、ボーカルが明瞭で、原音に忠実でありながら良い味付けがされています。 これがSONYの音なんだと思います。

「洋楽かつハイテンポ」は苦手かな

ちょっと微妙です。シンセの輝きが足りない印象があります。また、低音にもにキレがそこまでないので、心地よく聞けません。EDMに限って相性が悪いのかと思いましたが、ロックもしっくりきませんでした。
ローから少し上の方までがゆるーく出る感じなので、深い低音が必要な洋楽を聞くとなんだか不安になります。邦楽に特化しているとも言えます。

音質の総評

邦楽しか聞かないのなら、万々の音質です。洋楽も聞くのなら、他のヘッドフォンの選択肢があると思います。中古でもかなりの値段がしますからね。
また、このヘッドフォンは電子音楽よりもアコースティックの方が得意です。ある意味、最近の邦楽でハイテンポのものは合わなくなってきているかもしれません。

機能面の「ここがすごい」

ノイキャンはもちろん非常に優秀で、文句なしです。
機能面で地味に感動したのは、センサー式のコントロールです。

"sony.jp"WH-1000xM4公式サイトより引用

指でなぞったりタップしたりしてスキップや一時停止ができるのは超快適です。しかも、今に至るまで一度も誤作動したことがなく、非常に高精度です。
ヨドバシへ行って違うヘッドフォンを試してみると、まあボタンがどれほど煩わしいことでしょう。(※タッチセンサーが便利すぎるだけです。)
手のひらで覆うと、瞬時に外音取り込みがオンになるのも使い勝手が非常に良いです。会話の際に重宝します。

まとめ「で、結局買ったほうが良いのか」

ノイキャンの強さと音質の良さでこのヘッドフォンを検討する人が多いと思います。
ノイキャンは間違いなく高性能なのですが、何せ値段が高い。最近のワイヤレスヘッドフォンは競争が激しく、市販でよく見るようなヘッドフォンでノイキャンが芳しくないものはあまりみません。高いお金を出してまで良いノイキャンが必要かをよく考え、少しでも必要ないと思うのなら、もっと軽いものや快適に使えそうなものを選ぶべきだと思います。

また、幅広いジャンルの音楽を楽しみたい人には、はっきりいうとおすすめしません。先述したように、邦楽がメインの人は満足できる音だと思います。自分はそこまでこの音を好きに慣れませんでした。音抜けがあまり良くないというか、確かに派手でもなく地味でもない「良い音」であることには間違いないのですが。結局は好みですかね。

ただし、バンドは少ないにせよイコライザがありますし、少しいじると生楽器のクラシック曲などは非常に楽しめます。イコライザはやり方を覚えてしまえばやっぱり楽しいです。


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